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旅先での出会い~タイ編

私はコラムで,これまでにあちこちで出会った蚕や野蚕,シルクのことを度々書かせていただこうと思います。ただの旅行記です。

今回は,大学の卒業旅行でタイへ行った際に出会った「ジム・トンプソン」についてです。タイシルクと聞くとジム・トンプソンと連想される方は多いかと思います。ジム・トンプソンは第二次世界大戦後にタイに魅了されたアメリカ人で,「シルク王」と呼ばれるほど,タイシルクの魅力を世界に広めた人物です。当時のタイで衰退の一途をたどっていた手織りのシルク産業を,新しいデザインや色彩豊かな生地を開発することで,西洋ファッションやインテリア市場に販路を見出し,タイシルクの価値を世界に知らしめました。

私は何の知識もなくジム・トンプソン ハウスを観光し,後付けでジム・トンプソンがどんな人であったかを知りました。情熱とセンスでタイのシルク産業を救った人という認識です。ジム・トンプソン ハウスは伝統的なタイ建築で,建物の中には彼が集めた工芸品や美術品が数多くあります。シルク製品のデザインだけでなく,暮らしていた様子からも彼のセンスの良さを感じました。また,ジム・トンプソン ハウスでもう一つ印象的に覚えていることは,東南アジアでよく使われている渦巻状の蔟です。ジム・トンプソン ハウスでは最初に養蚕についての説明があり,実際に蚕を展示していました。そこに渦巻状蔟もあり,初めて見た形の蔟だったので興奮して「どこで買えますか?」と解説してくれたスタッフさんに聞いた覚えがあります。今だ渦巻蔟を入手できていませんが,東南アジアを旅するときは常にどこかで売っていないかと探しています。

ジム・トンプソン ハウスは日本とは異なるタイの養蚕の様子やシルク製品を手短にのぞくことができるので蚕やシルクに興味がある人もない人も十分楽しめると思います。タイへ行く機会があるときはぜひ足を延ばしてみてください。バンコクにあるので訪れやすいです。

《参照》

Jim Thompson Heritage Quarter

https://jimthompsonheritagequarter.com/ja/