桑はカイコの餌として古来より重要な作物であり,養蚕業の盛んであった上田では桑が広く栽培されていました。
養蚕業の研究拠点として歴史がある信州大学繊維学部には多くの研究の蓄積があり,附属農場では400種を越える品種の桑を維持・管理し,豊富な遺伝資源を有します。
しかし,養蚕業が衰退した現在,桑畑が維持・管理されなくなり,中山間地における桑畑の荒廃が進み,その有効利用が望まれています。
そこで,地域資源としての桑の価値を再び見直し,地域産業を活性化するために桑の活用方法を検討してきました。
2010年に課題解決型学習(Project Based Learning:PBL)の実践の場として,「桑まるごと活用塾」を立ち上げ,学生が主体的に活動する桑の葉入りの加工食品のレシピ開発に取り組みました。
成果報告会で試食会を行った様子が新聞の記事に掲載されたことで,地元企業との商品開発が決定しました。
- 薬事法の関係で,健康に良いなどの表示が困難なことから,美味しいレシピの開発とパッケージ,およびマスコットキャラクターのデザインを行い,商品力の向上を行いました。
- 食品に混ぜる桑葉パウダーの粉砕サイズと量を調整して,桑の風味がほのかに残り美味しく食べられるレシピをつくることができました。
- マスコットキャラクター「くわのはぐま」は,長野県の食物連鎖の頂点がツキノワグマであることを授業で聞いた学生が,長野県内の桑を好むキャラクターとして考案しました。
- 特徴は胸にある桑葉の模様と,桑葉の形をした肉球と尻尾で,可愛らしさから商品を手にしてもらおうと,パッケージに採用しました。
- 名前に桑の文字を加えた「くわりんとう」と名付け,2012年10月に販売開始しました。
現在は販売終了となっていますが,同様の商品をまた開発できればと考えています。
